建設業の経営状況分析の評価項目
建設業が公共工事を請け負うための入札に参加するためには、経営事項審査を受ける必要があります。経営状況分析とは、経営の財務状況を客観的に数値化する審査のことです。公共工事を請け負うためには、財務状況で高い評価を受ける必要があります。

建設業の経営状況分析の評価項目

 

公共工事請負に必要な経営審査事項申請代行承ります

経営状況評点について

経営規模等評価を申請する際には「経営状況分析結果通知書」を提出します。従って経営規模等申請までに、経営状況分析結果通知書を取得する必要があります。

 
経営状況評点は次のような立て付けになっています。
  1. 総合評定値のウエイトは経営状況分析が20%、経営規模等評価が80%です。
  2. 中小建設業者がライバルと総合評定値(P点)で差をつけるには、経営状況評点でいかに高い点数を得るかにかかっています。
  3. 経営規模等では大きな差はつかないため、財務内容の改善が点数UPに大きくつながります。
 

経営状況の評価項目は次のとおりです

総合評価(Y)=1+2+3+4
  1. 負債抵抗力
  2.  (x1)純支払利息比率
     (x2)負債回転期間

     
  3. 収益性・効率性
  4.  (x3)総資本売上総利益率
     (x4)売上高経常利益率

     
  5. 財務健全性
  6.  (x5)自己資本対固定資産比率
     (x6)自己資本比率

     
  7. 絶対効力量
  8.  (x7)営業キャッシュフロー
     (x8)利益剰余金

 

経営状況評点の算出方法は次のとおりです

 
  1. 経営状況点数(A)=-0.4650×(x1)-0.0508×(x2)+0.0264×(x3)+0.0277×(x4)+0.0011×(x5)+0.0089×(x6)+0.0818×(x7)+0.0172×(x8)+0.1906
  2. 経営状況評点(Y)=167.3×経営状況点数(A)+583
  3. 寄与度は純支払い利息比率が29.9%、総資本売上総利益率が21.4%と突出しています。
  4. 支払利息の圧縮と、総資本売上総利益率の向上がポイントとなります。
 

経営状況指標の内容は次のとおりです

(x1)純支払利息比率
  1. 寄与度29.9%
  2. 算出式={(支払利息-受取利息・配当金)÷売上高}×100
  3. 上限ー0.3% 下限5.1%
  4. 企業の健全性を示す指標。5.1%ということは売上高の5.1%の利息を支払っているということとなり、負担がかなり大きくなります
 
(x2)負債回転期間
  1. 寄与度11.4%
  2. 算出式=(流動負債+固定負債)÷(売上高÷12)
  3. 上限0.9ヶ月 下限18.0ヶ月
  4. 「負債月商倍率」のこと
 
(x3)総資本売上総利益率
  1. 寄与度21.4%
  2. 算出式=売上総利益÷2期平均総資本×100
  3. 上限63.6% 下限6.5%
 
(x4)売上高経常利益率
  1. 寄与度5.7%
  2. 算出式=経常利益÷売上高×100
  3. 上限5.1% 下限ー8.5%
 
(x5)自己資本対固定資産比率
  1. 寄与度6.8%
  2. 算出式=自己資本÷固定資産×100
  3. 上限350.0% 下限ー76.5%
 
(x6)自己資本比率
  1. 寄与度14.6%
  2. 算出式=自己資本÷総資本×100
  3. 上限68.5% 下限ー68.6%
 
(x7)営業キャッシュフロー
  1. 寄与度5.7%
  2. 算出式=2期平均営業CF÷1億円
  3. 上限15.0%億円 下限ー10.0億円
 
(x8)利益剰余金
  1. 寄与度4.4%
  2. 算出式=利益剰余金÷1億円
  3. 上限100.0億円 下限ー3.0

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